投資で一番難しいのは「銘柄選び」ではありません。
「暴落時に売らないこと」です。
ぼくはこれまでバブル崩壊、ITバブル崩壊(ドットコムバブル)、リーマンショック、コロナショックの4度の暴落を経験しました。正直に言うと、最初の2回は売ってしまいました。その後悔が、ぼくの投資哲学を変えました。
暴落時に人はなぜ売ってしまうのか
理屈ではわかっていても、暴落時に売らずにいられないのはなぜか。
答えはシンプルです。「損失の痛みは、利益の喜びの2倍以上に感じられる」という人間の心理的特性があるからです。行動経済学では「損失回避バイアス」と呼ばれます。
株価が10%下がると「早く損切りしなければ」と感じる。でも実際には、10%下落した株が元の価格に戻るには、そこから約11%上がるだけでいい。長期投資家にとって、10%程度の下落は「誤差の範囲」です。
4度の暴落で学んだこと
バブル崩壊(1990年代):最初の失敗
ぼくが株式投資を始めたのは1980年代後半のバブル期です。株を買えば上がる時代でした。
1990年のバブル崩壊で、保有していた株が半値以下になりました。当時のぼくは「これ以上下がる前に売ろう」と損切り。その後、業績の良い企業の株価は数年かけて回復しました。売らずに持ち続けていれば、損失にはなっていなかった。
リーマンショック(2008年):転換点
2008年のリーマンショックでは、日経平均が1年で半値近くに下落しました。このときのぼくは、すでに「財務的に強い企業」だけを保有していました。
株価は大きく下がりましたが、保有企業の配当は維持され、むしろ一部の企業は増配しました。「業績は大して変わっていないのに株価だけ下がっている」という事実が、売らない判断を支えてくれました。
リーマンショック後の2〜3年で、保有株の多くは暴落前の水準を取り戻しました。
コロナショック(2020年):確信に変わった
2020年3月のコロナショックでは、日経平均が約30%下落しました。ぼくのポートフォリオも一時的に大きく含み損が出ました。
でもこのとき、ぼくはむしろ「買い増すチャンス」と考えていました。NTT、KDDI、三菱UFJなど、コロナで事業の本質が変わらない会社の株を追加購入しました。
1年後、これらの株はコロナ前の水準を大幅に上回りました。
「売らない」ための3つの技術
技術1:「事業」を見る習慣をつける
株価が下がると不安になるのは、「株価」だけを見ているからです。
ぼくが意識的にやっていることは、暴落時に「この会社の事業は変わったか?」を問うことです。NTTの通信インフラは、コロナで使えなくなりましたか?KDDIの携帯契約者数は激減しましたか?三菱UFJの銀行機能は停止しましたか?
答えがNoなら、株価の下落は「市場の過剰反応」です。事業が変わっていないなら、株価はいずれ戻ります。
技術2:配当収入に注目する
高配当株投資の最大の精神的支柱は「配当収入」です。
株価が30%下がっても、配当が維持されていれば「毎年4〜5%の現金収入」は続きます。この「入ってくるお金」の存在が、暴落時の精神的な安定につながります。
技術3:「最悪のシナリオ」を事前に想定する
投資する前に「この株が半値になったとしても、自分の生活は維持できるか」を確認しておきます。
「Yes」なら買ってもいい。「No」なら投資額が多すぎます。暴落時にパニックにならないためには、「最悪の事態を受け入れられる金額」の範囲で投資することが根本的な対策です。
まとめ:暴落は「試練」ではなく「チャンス」
長期投資家にとって、暴落は「恐怖」ではなく「優良株を割安で買える機会」です。
そのためには:
- 株価ではなく事業を見る
- 配当収入という安定した収益軸を持つ
- 最初から「最悪を想定した」投資額に収める
これら3つが「売らない技術」の本質です。
暴落時の具体的なポートフォリオ管理や、ぼくが実際にどう動いたかの詳細はnoteのメンバーシップで公開しています。ぜひ参考にしてみてください。


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