高配当株で老後資金を作る方法【30年の実践から】

堅実投資

老後のお金が不安で、何か始めようとしているあなたへ。

「投資信託がいいのか、高配当株がいいのか、そもそも何から手をつければ…」

ぼくも30年前、まったく同じ状態でした。公認会計士の資格を持ちながら、自分のお金の運用では何度も失敗した。その経験を踏まえて、今日は「高配当株で老後資金を積み上げる方法」を正直に話します。

なぜ老後資金に高配当株なのか

まず前提として、老後資金の積み立てには「時間」がもっとも重要な武器です。

たとえば、月3万円を年利4%で20年間運用すると、約1,100万円になります。元本720万円に対して、約400万円が「増えた分」です。この増えた分を支えているのが、配当金の複利効果です。

高配当株の特徴は3つあります。

1. 定期的な配当収入がある
株価が下がっている局面でも、配当が維持されれば「現金が入ってくる」という安心感があります。精神的な安定は、長期投資を続けるうえで非常に重要です。

2. インフレに対応しやすい
増配を続ける企業の配当金は、インフレ率を上回るペースで増えることが多い。これは現金や定期預金にはない強みです。

3. 複利の力を最大化できる
受け取った配当金を再投資することで、「配当が配当を生む」サイクルが生まれます。

ぼくが30年で学んだこと(失敗も含めて)

正直に言います。ぼくは30代のころ、財務の知識があるにもかかわらず、株で失敗しました。

当時は「利回りが高い株=いい株」と単純に考えていた。いま思えば、それが最大の間違いでした。利回りが高い株の中には、業績が悪化して株価が下がった結果、見かけ上の利回りが高くなっているだけの「罠株」がたくさんあります。

その後、会計士として何千社もの決算書を読み続けてわかったこと。それは、長期的に配当を出し続けられる企業には、共通した財務的な特徴があるということです。

老後資金を積み上げる3つのステップ

ステップ1:「稼ぐ力」がある企業を選ぶ

ぼくが最初に見るのは「営業キャッシュフロー」です。

営業CF>純利益 なら、本業できちんと現金を稼いでいる証拠。これが毎年プラスで安定している企業は、配当を出し続けられる体力があります。

ステップ2:配当性向をチェックする

配当性向とは「利益のうち、どれだけを配当に回しているか」の割合です。

目安は30〜60%。これが80%を超えている企業は要注意です。利益のほとんどを配当に充てているということは、少し業績が悪化するだけで減配リスクが高まります。

ぼくが保有しているNTT(9432)は配当性向約40%、KDDIは42%。この水準なら、業績が多少ぶれても配当を維持できる余力があります。

ステップ3:10〜20年のスパンで考える

老後資金の積み立ては、短距離走ではなくマラソンです。

「今年の株価が上がるか下がるか」を気にしていると、途中で疲れてやめてしまう。ぼくが大切にしているのは「この企業は10年後も同じビジネスを続けているか」という問いです。

NTTの光回線インフラ、KDDIの通信網、三菱UFJの金融インフラ。これらは10年後もなくなっていないはずです。だから持ち続けられる。

具体的な目標額の設定

老後に月20万円の生活費が必要として、年金で月15万円受け取れるとすると、不足分は月5万円=年60万円。

年60万円を配当収入で賄うには、利回り4%の銘柄であれば1,500万円の投資元本が必要です。

「1,500万円なんて無理」と思ったかもしれません。でも20年間、月3万円を年4%複利で積み立てると、約1,100万円。残り400万円を10年かけて追加積み立てれば、十分届く数字です。

まとめ:高配当株は「じっくり育てる」もの

この記事でお伝えしたかったことをまとめます。

  • 高配当株の力は「配当の複利」と「精神的な安定」にある
  • 利回りの高さだけで選ぶと罠株にはまる
  • 営業CF・配当性向・長期ビジネスの3点で企業を選ぶ
  • 目標額から逆算して、月々の積立額を決める

老後資金の積み立てに正解はひとつではありません。でも、30年間の試行錯誤から言えるのは、「財務的に強い企業の高配当株を長期で持ち続けること」が、もっとも再現性の高い方法だということです。

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